映画 キャラクター 感想

表題の通り、CMで予告を見て気になっていたキャラクターという映画を観に行ってきました。

この後ゴリゴリにネタバレ書くので嫌な方はここでやめてください〜。

 

映画館って一度行くと気になる予告がやってるからまたそれを見に行って、見に行った先でまた気になる予告を見つけてという無限ループに嵌りませんか?ちなみに私はループものは好きです。どういう話の流れ?

 

そもそもFukaseさんが演技初挑戦なことを観終わったあとに知ったんですが、その事実に驚きました。あの歩き方、首の俯きの角度、フワフワとした喋り方、目の据わり、全ての仕草が私たち視聴者の思う「サイコパス」の人格にぴったり当てはまっていて、、。

菅田くん演じる山城が船越一家殺害事件に遭遇した際、Fukaseさん演じる両角の後ろ姿を見つけて息を呑むシーン、両角の凄みというかクレイジーさが背中からも伝わってきて最高にゾクゾクしました。

あれだけの異常者に出くわしたら誰でも狂うよなと思わせるのが凄い。

実際にその後山城はどんどんダガーに取り憑かれるようになってましたし、本人も「あいつが俺の中に入って、俺があいつになって」みたいなこと言ってましたけど、いやそうだよな...キャラクターを描きたくて、キャラクターにどう命を吹き込もうか悩んでた時にあんなに鮮烈な人物現れたら憑依してでもこいつを題材に描こう!ってなるよなって思います。

 

でも両角の出生の過去(九條村で生まれた?しかもTwitterの他の方の考察を見ていたらその中でも両角は幸せな4人家族の5人目として生まれてきてしまった望まれない子だから戸籍がないのではないか。という説が結構あってなるほどなぁと思いました。考察班の方すごい)を知れば知るほど手放しに狂ってる!と思えないところがなんとも後味悪くて映画パラサイトを彷彿とさせます。

 

両角の部屋も初めて見た時うわ!Theサイコパスって感じの部屋だわ!(映画に対する褒め言葉)と興奮しましたがFukaseさん直筆?考案?の壁の4個の笑顔のマーク?も4人家族を象徴していたと知った時は、だから帰宅の時毎回「ただいまー」って言ってたんだなぁと、両角自身も可哀想な人なんだなと思いました。

両角って全てが異常者という訳ではなくて健常の感覚も少しあるからこそ異常なところが際立つんですよね。

ソファーに4人家族括り付けて惨殺した後に、まるで運動したあとみたいなテンションで「つかれたぁー」とひとりごち、近くにあるイスに腰掛けたり。

山城とのラストシーンでも「殺人って2日寝込むくらい体力使うんだよっ」ってサラッと話したり、異常者なのにそういう身体の感覚は正常なのが余計に怖く感じました。

両角のキャラクターが本当に魅力的で、コミカライズ版も発売されているようなのでそっちも見たいなぁと思いました。

あと山城が書いている34も普通に読みたい!

 

小栗旬演じる清田も人情派の刑事!って感じで王道に応援したくなるキャラクターでしたがその分辺見に刺殺された時はえ、ここで死ぬ?!?!中村獅童(役名忘れた...)の刑事さんだけだと両角に辿り着くのめっちゃ遠回りになりそうだけど大丈夫か?!って焦りました。(思わず時計見て残り時間を考えた笑)

小栗旬がこんなにサラッと死ぬなんて...邦画史上あるのだろうか....いやエンドまでガンガン出てきますが!

今お昼の再放送で信長協奏曲観てるから思わず主役死んだ?!って思っちゃったわ。話めっちゃ変わりますが信長協奏曲ってこんなに面白いんだね。月9時代見てなかったけど今再放送で毎日食い入るように見てる。小栗旬藤木直人向井理高橋一生って、、、好きな人全員出てるし皆演技が上手い。(当たり前)在宅万歳。

 

めっちゃ反れました。強引に戻す

 

両角、清田に比べると山城は終盤までほとんどキャラクターが無くて、まぁ温厚そうな絵の上手い人。って感じでそれも菅田くん上手いなぁ〜。こういうクセのない人を演じるのも絶対難しいと思うんだよなぁ。あと終始少し長めの黒髪パーマでキレイめの髭生やしてるビジュアルが本当に素晴らしかった。あのビジュアルのまま番宣もして欲しい。お顔が美しい。

 

ただ温厚そうな反面、父と再婚した義母と義妹に対してのギスギス感はえ?家族には圧出す系の卑屈男子?と思ってビックリしました。

良い奴っていう設定なんだろうしそれならもっと仲良くなれそうなものだけど。義母も義妹も人当たり良くて山城のこと好意的に見てるように接してくれてたのに。

まぁでもそうしないと後半の両角に偽物家族と指摘されるシーンが成り立たないから仕方ないのかな?

でも温厚そうな良い奴っていう元々の性格から両角が憑依して34を描き、完結させてから両角との直接対決になった際は殺人を犯したいという気持ちと34のストーリーを現実でも完結させたい気持ちが半々ぐらいで山城の中を占拠したのではないかと思いました。最後めっちゃ怖かったもん。私が中村獅童の刑事さんだったらビビって泣いちゃう。(どういう視点?)

 

でも直接対決が終わって両角が無事逮捕されてからは、また元の大人しい山城に戻ったように見えるけど、どこか生気をなくしたようにも見えて、やっぱり彼もキャラクターに囚われていた1人だったのだなと。でも高畑充希演じる夏美が居てくれるからまだ気力を保ってるのかな。あと清田さんのためにも生きていかないとだしね。

いちばんのハッピーエンドは次は自分の双子ちゃんをモチーフにでもしたほのぼの漫画描けるようになればいいのにねぇ。これは私がよつばと。好きなだけですか?

 

でも最後のエンドロールの包丁研ぐ音でヒェッとなりました。

皆言ってたけどあれは辺見が双子ちゃんを殺しちゃう音なのかしら...でもそれだと悲しすぎる...

研いでるだけでまだ刺してはいないということにして、せめて未遂で終わって欲しい。

 

私がいちばんすきだったシーンは直接対決のところで両角が山城に対して、先生は漫画で殺してるからいいよね。本当の殺人は体力を使うと述べた上で

「なのに僕には感謝の言葉もないんだ!!!」

って叫ぶところです。このセリフを予告で聞いて見に行こうと思ったのですが実際に劇場で見ていてもいちばん刺さった。

両角の異常なキャラクターと34はやっぱりふたりの共同作品なのだというところがこの一言に凝縮されているような気がします。

 

いやぁ面白かった!

パラサイトぶりに衝撃を受けたかもしれない。

誰かに共有したくなる面白さでした。

 

九條村のこととか辺見と両角の関係の始まりとかまだまだ見せて欲しいところもあるしまた続かないかなぁ。

 

おやすみなさい。

 

Character ACAね、Rin音、Yaffle